AIで不動産の物件投稿を作る方法(デザイナー不要)
知り合いの不動産エージェントは、新しい物件が出るたびに同じやり方でInstagramに投稿する。家の写真を1枚、そしてキャプションに価格、住所、間取り、オープンハウスの時間、自分の電話番号、所属会社、ハッシュタグを4つ。写真のほうは問題なく仕事をしている。見えていないのはキャプションだ。Instagramは125文字ほどで本文を折りたたむし、まだ気になると決めてもいない家のために「続きを読む」をタップする人はいない。
物件投稿が抱えている問題は、要するにこれだけだ。買い手が判断するために必要な情報——予算に収まるか、希望のエリアか、広さは足りるか——が、誰も読まない場所に置かれている。物件グラフィックというものは、3つの数字をキャプションから画像の上へ移すために存在している。
それを実現するレイアウトと、各パーツがその形をしている理由を、順に見ていく。
物件投稿のレイアウトは、4本のバンドでできている
1080×1350のキャンバスを、上から下へ横に並ぶ4本のバンドとして考える。それぞれのバンドには役割がひとつだけある。
バンド1——写真、高さの約55%。 スクロールを止められるのはここだけだ。外観写真か、いちばん光の回った室内写真を使う。200pxずつに縮んだ6部屋のコラージュは論外。いい写真が1枚しかないなら、その1枚が正解だ。トリミングは、家が空を少し従えた形で収まるように。証明写真のように真ん中に据えない。
バンド2——価格、写真のすぐ下。 価格はデザイン全体で2番目に大きな要素にする。ちなみに1番目にあたるものは存在しない。住所より大きく。「JUST LISTED」の文字より大きく。買い手が真っ先にかける絞り込みは価格ひとつだけで、それをキャプションに埋めてしまうから、本当は気に入ったはずの家をスクロールで通り過ぎられてしまう。サイズの目安は、写真バンドの短辺の3分の1ほど。フィードのサムネイルサイズでも読める大きさだ。
バンド3——スペックはきっかり3つ。 寝室数、バスルーム数、面積。敷地面積でも、築年数でも、管理費でも、学区でもない。同じサイズ・同じ間隔のチップを3つ、横に並べる。4つ目を足したくなる誘惑は強いが、そこは抑えるべきだ。チップが4つになると文字が縮んでどれも読めなくなるし、4つ目の情報が内見の申し込みを取ってきたことは一度もない。
バンド4——担当者ストリップ、最下部に固定。 名前、電話番号、小さな顔写真かロゴ。高さは12%程度に抑える。このバンドは「もう興味を持つと決めた人」のためのものだ。注目を奪い合う必要はなく、探したときに見つかればいい。エージェントはこのバンドにキャンバスの30%を割きがちだ。自分に関する部分だからだろう。買い手がそこに使う時間は0.5秒ほどしかない。
住所は小さく、価格のすぐ上か下に置く。これはフックではなく、確認のための情報だ。人はエリアで家を探すのであって、番地で探すわけではない。
実例:42 Marigold Lane の物件
42 Marigold Lane にある3ベッドルームの平屋を、$415,000 で売り出すとしよう。バスルーム2、1,480 sq ft。
多くのエージェントが投稿する悪い版はこうだ。写真の真ん中に半透明の白いボックスを貼り付け、その中に7つの情報を24pxの文字で全部詰め込み、さらに会社のロゴを2つの角に置く。
よい版を、バンドごとに見ていく:
- 正面外観の写真を上部55%に。画像の暗い部分に重ねて、左上に小さな JUST LISTED のピルを置く
- その下に $415,000 を太いウエイトで。白地にほぼ黒の文字
- さらに下に 42 Marigold Lane · Riverside をスモールキャップスで、くすんだグレーで
- チップを3つ:
3 BED·2 BATH·1,480 SQ FT - 最下部のストリップはブランドのネイビーで。丸く抜いた顔写真と「Dana Ruiz · 555-0142」
テキスト要素が5つ、画像が1つ。悪い版はテキスト要素が11個あり、どのサイズで見ても読みにくい。
ひとつだけ落とし穴を挙げておく。文字を写真の下ではなく写真の 上 に載せるなら、コントラストの設計がいる。スクリム、ベタ塗りのパネル、あるいは意図的に暗くした画像の一角のどれかだ。明るい空の上に文字が浮いている——物件グラフィックの失敗として、これがいちばん多い。対処法は写真の上に読める文字を載せる方法にまとめてあり、そのまますべてここにも当てはまる。
Ridvay Studio で1枚作ってみる
Studio を開いて、物件の内容を一文で打ち込む。その説明文が、そのままデザインの指示書になる:
42 Marigold Lane の3ベッドルームの平屋の「新着物件」Instagram投稿。上半分いっぱいに家のヒーロー写真、価格 $415,000 を大きな太字で、スペックチップを3つ(3 bed、2 bath、1,480 sq ft)、フッターのストリップに担当者名と電話番号。ネイビーと白、サンセリフ1書体、余計な要素なし。
返ってくるのは、当たりが出るまで引き直すしかない一枚絵のJPEGではない。編集できるデザインだ。価格はテキストレイヤー、チップはそれぞれ文字を持つ図形レイヤー、写真は画像レイヤー、フッターのストリップは色を変えられる矩形。すべてが選択でき、すべてのプロパティを編集できる。これは大事な点で、最初の生成が一発で決まることはまずないし、数字ひとつを直すためにデザイン全体をプロンプトで作り直すのは、ひどく効率の悪い進め方だからだ。
次にやる編集は4つ。それぞれ、先ほどのバンドに対応している:
- 価格をクリックして、サイズを引き上げる。 写真の次に明らかにいちばん目立つ状態になるまで。住所と詰まってしまったら、住所を数ピクセル下げる。バンド2で書いた階層の話を、手作業で10秒かけて片づけたことになる。
- プレースホルダーの写真を、実際の物件写真に差し替える。 画像レイヤーを選んでソースを置き換え、家が中央に来すぎないようトリミングを調整する。AIが入れてきた写真は構図を確かめるための仮置きであって、最終素材ではない。
- 4つ目のスペックチップが生成されていたら削除する(これはよく起きる。「1968 BUILT」あたりが紛れ込む)。消せば残りの3つが大きくなる。それがバンド3の狙いそのものだ。
- フッターのストリップを、自社のブランドカラーに変える。 ロゴ、パレット、フォントを揃えた Brand Kit を用意してあるなら、適用するだけでストリップもチップも見出しも一度に自分の色に揃う。20件の物件投稿がバラバラな20枚ではなく「ひとりのエージェントのフィード」に見えるのは、これがあるからだ。
いちばん時間が浮くのは、作り直さずに差し替えるところ
物件は次から次へと出てくる。見た目に一貫性のあるエージェントは、毎回デザインを新しく生成しているわけではない。先週のデザインを開き直して、4か所だけ変えている。写真、価格、住所、チップだ。
画像生成ではなく編集できるデザインを選ぶ本当の理由が、ここにある。画像生成は物件ごとにランダムな新しいレイアウトを返すので、プロフィールのグリッドは5人の別々の人間が作ったように見えてしまう。レイヤーを持つデザインファイルなら、1枚目を作り終えた時点で自分のテンプレートが手に入る。Marigold Lane の投稿をていねいに作り込み、あとはそれをその年の物件投稿フォーマットとして使い回せばいい。
レイヤー構造のデザインが手元にあると、おまけでついてくる動きがもう2つある:
- ほかの掲載面向けにリサイズする。 同じ物件でも、1080×1350のフィード投稿、1080×1920のストーリー、そしてポータルサイトや広告向けに1200×628が必要になることが多い。ワンクリックのリサイズは作り直しを求める代わりにデザインを流し直してくれる。その流し直しで崩れやすい箇所については1つのデザインをすべてのSNSサイズにリサイズする方法で扱っている。
- リンクでデザインを共有する。 どのデザインにも
ridvay.com/d/…のURLが付く。PNGを添付してメールを往復させるより、売主から承認をもらうのが速い。
足したくなったときに、代わりに削るもの
物件投稿を悪くする要素を、よく見かける順にざっと挙げておく:
- 会社のロゴを2か所以上に置く
- 無理に縮めて押し込んだ2枚目の写真
- 「詳細はお問い合わせください!」の一文(それは担当者ストリップの役目だ)
- 画像に焼き込まれたハッシュタグ
- 見出しの座を奪い合う2つのフォント
- 角のリボン、放射状の飾り、価格に付けたドロップシャドウ
どれも、価格と写真から注意をそらすだけだ。物件投稿の仕事はひとつしかない。スクロールを止めさせ、数字をひとつ読ませ、この家はタップする価値があると判断させること。4本のバンド、5つのテキスト要素、いい写真を1枚。
次の物件でぜひ試してみてほしい。家の内容を説明し、編集できるデザインを受け取り、最初の10秒で価格のサイズを直す。Ridvay Studio で「新着物件」投稿を作る。